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【ノスプロ講座5】織りの種類

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NO.S PROJECTと一緒に学ぶ”ノスプロ講座” 、先生役は開発メンバーのパタンナー。
前回の第四回目の講座で繊維から生地が出来るまでについて学びました。
今回は織りの種類についてのお話です。

【織物の三原組織】 Written by パタンナー
基本、「織り物」は何本もタテに通してある「経糸(たていと)」をくぐらせるようにしてヨコ方向に「緯糸(よこいと)」を通していきます。くぐらせかた(=織り方)により、それぞれ特徴に違いが出てきます。
昔はそれこそ「鶴の恩返し」のように手足を駆使して「機織り機(はたおりき)」で織っていましたが、コンピューターにプログラミングして複雑な「織り」が出来るようになってからは、数えきれないほどの織りの種類が世に出て、更にその「織り」の組み合わせといったら・・・無限に開発できてしまいます。
とはいえ、よく使われる「織り」の基本は3種類なので、それぞれの特徴を簡単にあげてみます。

《平織り》
一番基本的な織り方で、すべての織り組織のベースになっている。

上図のように経糸と緯糸が接する「組織点」が上下左右に隣接しています。生地として最も安定しやすく。表と裏の外観が(ほぼ)同じになります。

平織りの特徴
摩擦に強い(ほかの織りに比べて、経糸、緯糸が均等に出ているのでどちらかだけ擦れることがない)
通気性が良い(どこを見ても組織点の為、経糸と緯糸の隙間が均等)
生地としてクセが少なく、安定している(使う側としては安心して使える)

 

「通気性」に関しても、春夏素材の「コットン」に「平織り」が多いのもうなずけるのではないでしょうか。
一概には言えませんが、カジュアルなアイテムの使用頻度が高い生地になります。
コットンで代表的なのはブロード、ローン、シャンブレーなど
ウールではポーラー、ポプリン、トロピカルなど

写真:『ポリエステルトロピカル』(セーラーワンピース=色は違います)
平織りの「織り」が確認できる。「生地」として抜群の安定性を見せる。

写真:『花柄プリント』(ディアンドル風ワンピース1
こちらも『織り』が確認できます。コットン素材で通気性抜群。布面はコットン特有のざっくり感があるにもかかわらず色のりが良い。

《綾織り》
「斜文織り」とも言われ、生地の表面に右上がりか左上がりの斜めの斜文(=綾目と言います)が表れます。
一般的には右上がりの右綾織りが多いですが、一概には言えません。左上がりの左綾織りも存在します(下図は右綾織り)。

上図のように平織りと比べると緯糸が「飛んでいる」のが分かります。
ということはソコに何かが引っかかるだけの余地が出来てしまうのが分かるでしょうか。
また、上図のような綾織り素材だとすると、緯糸がたくさん表に出ているので緯糸ばかりが摩擦を受けてしまいます。
ただ、「組織点」がある程度離れているので、そこで「柔らかさ」が出ます。

綾織りの特徴
やや丈夫(平織りほどではないが朱子織りよりは丈夫)
やや光沢がある(光沢のある糸で織れば)
ややソフト(=柔軟性に優れる)

 

と、平織りと朱子織りの「中間」のような位置づけで私は捉えています。
カジュアル系からカチッとしたスーツまでイメージ重視で当て込めますし、使用アイテムの幅が広く、使い勝手の良い生地です。
コットンではデニム、綿ツイル、カツラギなど
ウールではギャバジン、サージ、カルゼなど
デニムはあまりにも有名ですし、ギャバジン(=ウールギャバ)も耳にしたことがある人も少なくないのではないでしょうか。

写真:『デニム』(デニムコルセット
あまりにも有名な「綾織り」素材。右上がりの「綾目」が見えますか?
インディゴブルーの経糸と白い緯糸で織られています。
ざっくりな風合いの「デニム」と布面が割とフラットな「デニム」がありますね?
「糸の太さ」「撚りの方向」「綾目の方向」が関係しているんです。

写真:『ウールチェック地・ブラックウォッチ』(プリーツ巻きスカート)
ブラック、ネイビー、グリーンの色糸を織り込んだチェック地。
それぞれの色で右上がりの「綾目」を確認することが出来る。

写真『ストライプウール地』(乙女のためのスタイリッシュベスト2 ストライプ
ブルーグレーの色糸が混ざった「綾織り」と黒糸の「平織り」を合わせた「変わり織り」
こういうことが出来るようになってしまったために、「生地」の種類は無限大・・・

《朱子織り》
経糸または緯糸の「飛び」が多い組織です。
最低4本の糸を「飛ばし」ます。下図は緯糸が「経糸を5本飛ばしている」ので「(5枚)緯朱子」と呼ばれます。

上図を見ると、綾織りよりもさらに糸を「飛ばしている」のが明らかに分かります。
さらに、緯糸のほとんどが表面に出ています(当然、裏面は経糸のほとんどが露出している)。
「組織点」を見ても、平織りのようにがっちりと組まれてはいない状態です。

朱子織りの特徴
布面が滑らか(組織点が離れているので、表に出る糸が連続して長い)
光沢がある(経糸か緯糸のどちらかが途切れずに連続する=光の反射面が広い、というか長い)
非常にソフト(組織点をまばらに織ることで糸にアソビが出来、糸が動きやすい=柔軟性に優れる)
耐久性に欠ける(綾織りよりもさらに引っかかりやすく、摩擦に弱い)

 

一長一短な特徴ではありますが、その「光沢」が必要な時には絶大な効果を発揮します。
布面が滑らかなので、カジュアルよりもフォーマル寄りなアイテムに使用されることが多く、柔軟性ということでいうと三原組織の中で一番で、ドレープなど「柔らかさ」が必要なデザインの表現には適している織り方です。

生地でいうと「サテン」が有名。一度くらい耳にしたことがあるのでは?
「優美な光沢」が最大の特徴であるシルクで「光沢を出すための朱子織り」をした生地で、あまりにも有名です。
一番ポピュラーなのはポリエステルサテンでしょうか。
コットンでは綿サテンがありますし、ウールでもウールサテンやベネシャンがあります。
コットンもウールも比較的「光沢」とは無縁のようなイメージですが、コットンやウールの繊維の中でも上質な繊維を使用し、細い糸を使って朱子織りをすると・・・「光沢」のあるコットンサテン、ウールサテンになります。

写真:『ソフトサテン』
「朱子織り」の代表的な「生地」
「ポリエステル」と「朱子織り」を合わせることで光沢が活かされる

まずは「生地の風合い」により受ける印象・イメージがあって、そこから頭の中にあったデザイン、仕様、パターンに結びついていく場合もありますし、「生地の風合い」を感じることによってデザイン、仕様、パターンの新しい引き出しが開く場合もあります。
いろんな要素が組み合わさってNO.Sの新作たちになっていくんですね。

生地の種類や性質を学んで参りましたが、次回はいよいよ「取扱い・メンテナンスについて」のお話です。お楽しみに!

前回:【ノスプロ講座4】繊維から生地が出来るまで
次回:【ノスプロ講座6】取扱い・メンテナンスについて

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