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【コラボレーション】『Brownie × NO.S PROJECT』 赤ずきんドール制作風景

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『Brownie × NO.S PROJECT 赤ずきんドール制作風景』

当店が手掛けた中でも一番小さいドール衣装。

小さければ小さいほど、お洋服をどのように縫うか、そのためにどうパターンを組み立てれば良いか。
設計から開発が始まります。

人間のお洋服の型紙をただ単純に小さくすればドールサイズになるわけではありません。
人間には人間のバランスがあるように、ドールにもドールのバランス、個性があります。

頭、腕、足の長さに合わせたドール衣装のデザインバランス。
また、人間と異なり、関節が動かないドールはそれに合わせたお洋服の着脱方法を考えてあげたり、
逆に、頭や腕が外せるからこそ可能なお洋服の仕様もあります。

ちょっとした一呼吸で吹き飛んでしまうパターン。
何も縫っていないように見えるほど、小さな生地と生地の縫い合わせ。
ミシンの押さえ金以下の幅の生地を縫い合わせて組み立てていきます。

赤ずきんブラウニープロジェクト始動から2か月と少し。
その間に撮りためたアトリエ制作風景写真を沢山公開しております。

小さなお人形だからこそ、細部までこだわった仕様と縫製に。
当店だから作ることが出来る赤ずきんドール衣装として完成させました。

たぶん、誰も真似をしようとは思わないでしょう。
制作過程をここまでお見せすることが出来るのは、真似しようとは到底思えないこだわりの仕様だからこそ。

サンプル完成まで、開発時に3度、色やデザインが変わっています。
惜しくもボツになったデザインや色味など、製品開発の裏側をお見せできるのは制作ブログならでは。

赤ずきんのちっちゃな衣装が次々と縫いあがっていく様子は見ていて飽きません。
大きな手から生み出されていく小さなお洋服たち。
最後までどうぞじっくりご覧下さいませ。

≪ パタンナーのコメント ≫
「これは小さい!!」と思うドールのオーダーも何度かやらせていただきましたが、これは本当に小さかった・・・!
お顔は可愛いですが、破壊力抜群のミニマム具合。
関節がとてもよく動いて、知らないうちに無理な体勢になってしまっていることもしばしば。
前に、似たようなことを制作BLOGの中で書きましたが・・・もうこれが限界では?!という感じです・・・
「こんなに小さくて縫えるのか?袖付けどうする?衿付けは?」と縫製のことをまず考えてしまうワケですが、とにかくトワルを縫ってカタチにしてからか・・・と、スタートさせました。
もう一回言いますけど、本当に小さいんですよ!!!
パターンも、今までの中で間違いなく一番小さかったです。

~解説~
まずはドールの各部分の寸法を詳細に計っていくところから、開発が始まります。
この小ささが最大の関門でした。
最初のイメージをつかむために、何度も書いては消し、また書き直しては消しての繰り返しです。

先ずは使用資材の決定、確保です。
同時に「Brownie」のワンピース原型を作りました。
その原型を元に、デザインに合わせてアイテム化していきました。

今回、アイテムとしては「フード付きケープ」と「エプロン一体型ワンピース」「パニエ」「靴下」です。
「ケープ」は「衿付けあたりでタフッとモタツキが出るような感じのフード」という、つかみやすいキーワードがあったおかげで比較的すぐにカタチが決まりました。「赤ずきん」ですから「フード」のカタチは重要です。
が、「ワンピース」は・・・

分解すると「ブラウスパーツ」「エプロンパーツ」「スカートパーツ」に分かれていて、すべてが縫い合わせられると「ブラウス+スカートコーデにエプロンをしたように見えるワンピース」です。
「パニエ」は、スカートの中がチュールのフリルで埋め尽くされるように設計しました。

~解説~
一番最初のデザインは、「赤ずきんポーチ」とお揃いになるパッチワーク柄の可愛いデザインでした。
開発用にお借りしていたウィッグがクリクリのブロンドヘアー。白い肌にほんのりバラ色のほっぺ。
清純な赤ずきんのイメージに合わせたデザインで開発を進めました。
ブラウニーに合わせるとパッチワーク柄もさらに小さく5mm幅で調整。

今回久しぶりですかね・・・こんなにトワルを組み直したのは。
ドールの小ささにより、スカートのシルエットを決定づけるギャザー分量と切替の位置関係が、「これだ!」と思えるモノになかなか到達せず、4回組み直しました・・・イヤ、細かいのを入れれば5回ですかね・・・
4回組み直すついでに、袖部分や、実際の「裏側の始末」もその数分だけ試行錯誤で色々試しました。
もうここまで小さいと、通常トワルを組む「シーチング(仮布)」では全く何の参考にもならず、「布の落ち感」「シルエット」「仕様」は実際の生地(か、ソレに近いモノ)で仕上がりの雰囲気を確認しないと先に進みません。

なにより「縫うこと自体が可能なのか」を試しながら(今回は「量産」ということが前提)だったので、私の太くて短い指では非常につらかったです。

「これなら!」というトコロまで、縫製仕様は縫製担当と。
デザインや仕上がりの雰囲気はメンバーと何度か話し合い、それぞれの意見が反映されたサンプル(というか先上げ)が、裁断→縫製と順番に流れていきます。

~解説~
これほどの小ささになると、一度縫ってみなければどこまで可能か分かりません。
柄の配置にも気を配った裁断士さんと打ち合わせを行います。
一つ一つの細かなパーツを丁寧に裁断していきます。

≪ 制作担当コメント ≫

まずは1着目の「サンプル」が出来上がりました。
ここで打ち合わせが入り、ウィッグのスタイルとカラーが変更になったこともあり、全体の印象をもう少しダークな感じにすることに。

レッド&ピンクからボルドー&ブラウンへ。
こげ茶色のワンピースに合わせて、フードにブラウンのファーを付けることに。
お顔周りにファーが付いたことで、急に足元が寒そうになり、急遽靴下の製作も決まりました。
「ワンピース」も生地が変更になりました。
こげ茶色のワンピースとフリルエプロンを一体型に。

「パニエ」
NO.S PROJECTといえばフリルでスカートの中が埋まるパニエ。
Brownieちゃんのために小さな本気パニエを作ることに。
生地の端処理をすると、デザインのバランスが大味になってしまうため、切りっぱなしでも大丈夫なソフトチュールを使い、フリルいっぱいの可愛い本気パニエが出来上がりました。
ウエストゴム上りが4.5cm、丈が3.7cmの可愛いパニエは、ぷわっと広がるワンピースのスカートの中をフリルで埋めつくしました。

「靴下」
フードにファーを付けたことで、急に足元が寒そうになってしまい、急遽靴下も作ることに。
Brownieちゃんは、足も小さいけれど穿いている靴も小さくて、厚い生地だと靴に足が入りません。
縫って作るので、縫い代の部分は厚くなってしまう...
伸縮性があって薄い生地を探し、極限まで縫い代を少なくして、最小のミシン目で仕上げました。

「リボン」
ケープの前、エプロンの後ろにつくリボンも一筋縄では行きません。
指ではとても形にできないので、ピンセットとラジオペンチが大活躍しました。

そしていよいよ量産に入ります。

~解説~
ミシン台の縫製士の手元をよくご覧下さい。
何も縫っていないように見えますが、実はミシンの押さえ金の下に生地があります。
押さえ幅よりも細かいパーツを指先の感覚と長年の経験と勘で次々と縫い上げていきます。
これだけ技術を必要とする縫製を、見事なスピードで完璧に縫い上げるのは、
NO.S PROJECTサンプル縫製士のなせる技。

 

≪ パタンナーコメント ≫

今回は、とにかく「袖付け」が一番の問題だったので、試行錯誤するうちに「身頃から裁ち出しの袖」をベースに・・・と進めていましたが、やはり最終的には「袖山にギャザーを入れたい」(=裁ち出しでは無理)ということになりました。
通常の「袖と袖ぐり」では量産の縫製はキツイ・・・ので、「身頃から裁ち出しの袖」を応用して、ハギは入るけど「袖付け」が苦しくない、尚且つ袖山にはギャザー!!
おまけに袖口にフリルが付いているかのような最終形になり、とても可愛らしく仕上げてもらえたのではないかと感動です。

途中でデザインの変更があったり、資材の変更があったり・・・と、かなりヒヤヒヤしましたが、あの小ささでも数がまとまると圧巻です!!

一つ一つのアイテムを小さなOPP袋に収め、4点をセットにしてさらに大きめのOPP袋(それでもはがき大の袋に収まりました)に入れ、箱に詰めて出荷が完了しました。

最後まで緊張の連続でしたが、無事完成しホッと一安心です。

小さいパーツの裁断も大変だったと思いますが、やっぱり「小さい魔法の手」を持つ縫製担当に大拍手です!!お疲れさまでした!!!

お預かりしていたドールでNO.S PROJECTアトリエ内でも撮影を行い、ストーリー仕立てのご紹介ページを作りました。
『ブラウニー NO.S PROJECTへ行く』どうぞお楽しみください。

販売ページはコチラから

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