「セーラービーチウェア」開発秘話 ~怒涛の47日間~

☆セーラービーチウェア 紺セーラー×白スカート/白セーラー×紺スカート

 

~『セーラービーチウェア』開発怒涛の47日間~

通常水着は、発売前年の秋ごろから開発をするのが当たり前だそうですが、
我々は今回たった47日間で、商品を開発・製造・販売まで行いました。

 

(ちなみに、今回水着だから47日かかりましたが、通常のお洋服ですと、早い時は1週間で開発から販売に至ります)
(自慢することではありません。余裕を持って開発しましょう。)

その過酷で無茶なスケジュールを順を追って紹介します。
「セーラービーチウェア」の開発の裏側。販売開始までの47日間のドキュメントです。

 

※※※ 注  意 ※※※

 

一般的なアパレルブランドでは考えられないようなスケジュールで開発を行いました。
開発を日付で追っていくと本当に意味が分からないので、自戒を込めて怒涛の開発スケジュールを初公開。
ちなみに土日祝はおやすみです。
カレンダーと照らし合わせると、ヒヤっと涼しい気持ちになれるスケジュール。お楽しみ頂けましたら幸いです。

 

この春、水着業界で三十数年間のキャリアを積まれたベテランパタンナーMakotoさんがNO.S PROJECT制作チームに加わりました。
このことがキッカケとなり、NO.S PROJECT水着プロジェクトが始動。

 

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47日前 5/8(月)

GWあけ、出張帰りで夕方に出勤してきたボスから「今年水着やるで!」と唐突に発表。
この時点で夏まであと2か月。突然の無茶ぶりはこれで何度目でしょうか。
ここから『NO.S PROJECT初の水着プロジェクト』がいきなりスタートしました。

 

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45日前 5/10(水)テーマ「セーラー水着」決定!

7:59 朝の通勤電車で突如ひらめく。水着のテーマはセーラーでいこう!
9:00 ボスにセーラー水着アイデアをプレゼン。
12:00 セーラーのデザインポイントを練り上げ、デザイン原案絵型を描き上げる。
13:00 水着パタンナーのMakotoさんと一緒に水着開発スタート!

午前中の10時~12時の2時間で「セーラー襟×チラリズム×縞パン」のデザインを決定。
鉛筆をもってからはスイスイと描き進め、一番最初のアイデアスケッチからほぼそのままのカタチで製品になりました。

バブリーな時代、若い時分に毎年水着を買って、海に遊びに行っていたボス。
対して私は、三年前にグループで一緒に海に行こうと誘われたという差し迫った理由で、
十数年ぶりに、ようやくスクール水着以来初めての水着、パレオ付きビキニを購入した水着ビギナー。

「水着といったらビキニでしょ!」と語るボス。
でもきっとお客様も、私と同じように、何かキッカケがなければ海やプールに行かないし、水着も買わない、そんな人もいるんじゃないかなぁ。

元々水着を着ない人がビキニなんて。露出のハードルが高すぎる。
じゃあ逆に、どうやったら、ちょっと抵抗のあるビキニを着やすく出来るのだろうと考えるところから始めました。

そうだ、スカートを履かせよう。

ギリギリの丈のスカートにして、脚長効果&チラっと中が見えそうで見えない仕掛けはどうだろう。

 

セーラー襟は「セーラーカラーマリンブラウス」と同じような二枚襟でセーラーラインを表現して、
それに合わせてスカートも2枚重ねでセーラーラインを表現してみたらどうだろう。

*セーラーカラーマリンブラウス

スカートはフレア?まさかのプリーツ?プリーツは無いよねと即却下。(重さが出るので水を吸ったら危険なハプニングが)

 二枚重ねのフレアスカートにすることで、風をうけたときに動きに表情が生まれるはず。  

パンツが見えそうで見えない・・・それは1か月半前に開発した「フリルミニペチコート」でやったやつ。
今度はその逆。水着だからパンツが見えても恥ずかしくない!
見えるパンツは・・・縞々ボーダーでしょ!

ここらへんの開発のテンションは「フリルミニペチコート」の時と同じ。
ノスプロジェクトのスタッフ、ほぼ一応女性ですが、こういう開発の時だけは秘められた”オッサン”がナチュラルに顔をのぞかせます。
 

なんでしょうね。
「フリルミニペチコート」の開発が無かったら、この発想には辿り着かなかったでしょうし、
「セーラービーチウェア」は生まれて無かったんじゃないかと思います。

セーラー水着の話に戻りましょう。

中に履くパンツ、紐パンデザインにするかどうかも悩みましたが、デザインポイントの要素が盛り沢山過ぎるんじゃ?と却下。
二枚重ねのスカートに対して紐パンにすると結び目で腰に”アタリ”が出てしまうことも、不採用になった理由の一つでもありました。

セーラー襟、胸元は赤い編み上げリボン、スカートからチラっとのぞく縞々パンツ。
構成要素が満たされるデザインの究極のバランス。実現するための仕様の選択。

デザインの開発アプローチは様々な方法がありますが、
今回の「セーラービーチウェア」は各ポイントの仕様の選択の連続と、その選んだ仕様の全体のバランスでデザインが構成されているパターンです。
ひとつひとつ、仕様に迷ったときはアトリエみんなにどう思うか聞いて、賛否と意見を聞いて決めていきます。

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5/10-5/18 仮布でトワル作成

どう考えても今からの水着開発着手は遅すぎる。
だからこそ、ファーストサンプルでほぼ完成品に持っていくために、パタンナーMakotoさんから水着のことを教えて貰いながら、細かい寸法まで詰めていきます。

アパレル、水着業界では、企画の時点でポシャることもあり、ファーストサンプルからそのまま製品版になることは稀だそうです。
私たちNO.S PROJECTはどちらかというとファーストサンプルでほぼ完成品に持って行くために、
デザイン画の時点でどのような心配点があるか、どのような縫製仕様になるかを大まかに検討し、細かく詰めていきます。
本当に心配なものは仮布でカタチを作り、そもそも可能であるかどうか、企画のデザインの時点で検証を行います。

まずはシンプルなビキニに生地をかぶせていくことで、大まかなデザインを見ていきます。

肩幅が気になる方をカバーする襟の大きさ、カタチ。
正面からはギリギリ見えない長さのフレアスカート。
だけどヒップはちょっと持ち上がる分、チラっとパンツが見える。

「セーラーの襟、仮布で作りましょうよ!」

 

「わー!可愛い!!」

 

「スカート!フレアスカートも!!」

 

「胸元の編み上げも作りましょうよ!絶対に丸ヒモで!極限まで細く!!」

 

「ここまで作ったら、パンツのボーダーもやりましょうよ!!手書きで!!8mmピッチくらいで!!!」

 

カワイイがカタチになっていく、この瞬間の興奮が堪らない。


 

 

ぎゃー!!可愛いーー!!!

 
出来上がったときに最高潮に達した興奮。
やっぱり絵で描いているだけじゃイメージ出来ないところもあって、こうして仕上げていくと、完成品のイメージにグッと近づき、
どういう構図で撮ろうとか、どんどんアイデアが湧き出します。

ちなみに、少し下から煽った角度で撮影すると縞々ボーダーが見えますが、普通に着た状態の高さ、正面位置からだとパンツは見えません。
実際にカメラで簡単に撮影しながら、この角度よねって構図を決めていきます。

見せれば良いってもんじゃないんです。ただ露出すれば良いってもんじゃないんです。
見えそうで見えないものが偶然見える、その感謝の気持ちが大事!!

 

「言うたらなんでも出来ると思ってるやろ!なんでここまで作らなあかんねん!」とブツブツ文句を言いながらも、サクサクっと仕上げていくボス、流石です!
ちなみにセーラー襟のパターンもMakotoさんがサラっと仕上げて、パターン修正まで完了。

そうして出来上がったトワルがこちら。どうでしょうこの完成度。ほぼサンプルですね。

36日前 5/19(金)水着制作チームと打ち合わせ

14:00 打ち合わせ開始
16:00 打ち合わせ終了
18:00 メルマガ会員様へ「NO.S PROJECT初の水着プロジェクト始動」発表。

振り返ってみると、「水着やるで!」の一声から12日間での水着発表。恐ろしいですね。

 

遅すぎる水着開発に手を差し伸べてくれた熟練制作チーム。
この道何十年、ベテランの方たちを前に、緊張が高まりました。

初めての水着、しかも納期が差し迫っている。でもどうしてもこの夏に発表して、お届けしたい。
顔合わせからすぐに具体的な打ち合わせが始まりました。

実際に水着で使用する生地サンプル帳から、色、ツヤ、薄さ、透け感を確認しながら、各配色にどの生地を使用するか決めていきます。
アトリエで制作した仮布のトワルとセーラー襟のパターン、仕様書を持参し、パタンナーと細かい仕様を詰めていきます。

見せて頂いたサンプル帳にはボーダー生地がない。
けれど、ボーダーなら生地があるからパンツ部分はそれを使いましょう。大丈夫ですよと説明される。

 

 

(ハッ!! 緊張しすぎて大事なこと忘れてた!!)
(でも言っていいんだろうか。笑われないだろうか。)
(納期も迫ってる中、実現に向けて本当に厳しい状況の中、最大限の努力をして頂いている。これでもう充分じゃないか。)
(でも・・・でも・・・)

「あ、あ、あの、手書きボーダーってできますか??」

(言ってしまったー!!)

「手書き風の水彩タッチなボーダーが理想なんです!出来ますでしょうか?」

持参した、本当に手書きで描いたボーダー生地を見せて、一生懸命説明。
これが魅力なんです!諦めたくないんです!!

 

手書き風の水彩タッチなボーダー、これがどれほどの無茶振りだったかご説明しましょう。
水着発表予定日は6月23日。ということは最低でも1週間前にサンプルが完成しなければ、写真撮影が厳しい。
実際にある生地だけで構成されていれば、サンプル縫製まで最短で上げられるところを、
生地のデータを作成し、印刷をかけてプリント生地を作り、そこからサンプル縫製となる分、サンプルアップが本当にギリギリになる。

 

でも、それでも、絶望に近かった水着の夢が実現できるとなった今、
一番テンションが上がった縞々ボーダーのデザインポイントを諦めたくない。

勇気を振り絞って聞いてみた一言。すぐに確認に走る制作チーム。
偶然にも、手書き風水彩タッチボーダーの素材が見つかりました・・・!
 

ワァッ!!と歓声に湧く私たち。

 
勇気を出さなければ、そして、この偶然が重なった奇跡が生まれなければ、「セーラービーチウェア」は今とは異なる製品になっていたことでしょう。
開発を振り返ってみても、ここで2017年上半期の運をすべて使い切ったと言っても過言ではないくらい。
ココが商品の完成度を決める、勝負の分かれ目だったのかなと思います。

 

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5/19(金)-5/24(水)

ファーストサンプルに向けてのパターン作成。

 

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30日前 5/25(木)トワルチェック1回目

スカートのトワルを作成し、落ち感やフレア分量の確認。スカートの丈感も確認します。
仮布である程度カタチをみていても、実際に水着に使用する生地で作ってみるとやはり違います。
ちょっとフレア分量が多いと感じたため、もう少し減らすことに決定。

24日前 5/31(水)ボーダー生地試作サンプル到着

ボーダーピッチ、色のトーンのチェック。
細かいことですが、水着の色との色合わせ、意外と大事な確認作業です。

 

9日前 6/15(木)サンプル完成

10:00 セーラービーチウェアサンプル到着。
12:00 身長、体型の異なるスタッフ数名で試着。着用したときに不具合がないかどうか、体型別での着用感の差を確認。
各デザインポイント寸法確認。セーラーの襟の大きさで肩幅がどう見えるか、スカート丈は丁度いいかどうか。
15:00 サンプル修正。ステッチを加える。

 

8日前 6/16(金)写真撮影

9:00 写真撮影スタート!
10:00 トルソー撮影時点でホワイトカラーのデザインを急遽変更。デザインが1型、幻となってしまいました・・・
10:30 逆配色パターンへの変更が決まり、すぐにサンプルの仕様変更に取り掛かる。
10:45 水着制作チーム、縫製工場にも変更が可能かどうかの確認。
11:00 ネイビーの写真撮影は順調に終了。サマーワンピースの撮影を挟んでいる間にサンプル変更を続ける。
13:00 変更サンプルでホワイト撮影。

この日は本当にドタバタでした。
実はネイビーとホワイト、カラー毎に別々のデザインでした。
まずデザインを描き始めたのはネイビー。ビキニ推しのボスの意見を取り入れたホワイト。
開発当初から「出来上がったら絶対ホワイトの方が可愛いから!」ボスの一言を最後まで信じていました。

サンプルが既に仕上がっている。発表日まであと1週間。
でもカメラのファインダーを通して見ても、これで本当に良いのか、GOサインには踏み切れない。
後悔はしたくない。発表するなら納得できる可愛い水着を!

仕上がっていたサンプルを解体し、すぐに撮影出来るサンプルに取り掛かるべく、生地の裁断、縫製にかかります。
細かいところは手縫い。刻一刻と時間が迫る中、各スタッフ手分けして大至急サンプル改造に取り掛かる。

 

なんとか、撮影中に間に合いました。これほど緊張が走ったことはありません。
やはり最初に感じた違和感をそのままに発表するのはよろしくない。
撮影当日のサンプル変更はかなり大変でしたが、ここで妥協をしなくて本当に良かったです。

 

※注意!
自分たちで開発、写真撮影から商品アップ、販売までを行っているNO.S PROJECTだから可能になる、ギリギリのスケジュールです。
発表日の1週間前が撮影日なんて無茶、普通はしないでしょうね・・・
水着だから余裕をもって1週間前と設定しましたが、過去の商品撮影、18時アップ当日の16時に撮影を行うこともありました。
あの「フリルミニペチコート」も発表日の前日撮影ですね。
くれぐれも、良い子は絶対に真似をしないよう。余裕をもって計画的なスケジューリングをオススメします。

 

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5日前 6/19(月)-22(木)

写真準備。商品ページ準備。
水着は衛生的な面も考慮し、返品不可の商品。しかもネットショップだと試着が出来ないのが難点。
購入する上で気持ち的なハードルの高い商品だからこそ、お客様が購入される際になるべく不安を少なく、安心してお買い物して頂きたいため、細かい仕様に漏れがないよう何度も確認して書き直していきます。
どんどん商品ページは長くなってしまいますが、細かなところまでこだわっているからこそ、どこも文章を削ることが出来なくなっていきます。

「私の体型は着られるのかしら?」お客様にサイズをイメージして頂きやすいよう、スタッフが実際に着用して調べます。
もう一度体型の異なるスタッフで着用し、どこでサイズのポイントが決まるのか、バストやヒップは何センチ~何センチまで可能なのか、サイズ調整はどのように可能なのか、詳しい着用サイズの説明を書いていきます。

 

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当日 6/23(金)「セーラービーチウェア」18時発表!

5/8にいきなり水着に取り組もう!と発表されてから47日間。あっという間でした。
自分たちで開発が出来るからこそ、このスピード感でなんとか発売に漕ぎ着けました。
勿論、実際のサンプル縫製、量産縫製を安心してお任せ出来る熟練水着チームの絶大な協力があってこそ。

「セーラービーチウェア」発表後、ほぼ即日完売となってしまい、現在第四期予約まで受付ることになりました。
完売になるたびに、縫製工場に何度も無理をお願いし、なんとかお盆ギリギリまでにお届け出来ないかと調整を続けました。

人の手で一着一着縫って作りあげるものだから、お届けまでにはお時間を頂戴致します。
予約商品を楽しみにお待ち頂いているお客様へ、
お一人お一人、心を込めて出来立てをお届けさせて頂きます。

「出来立てを召しませ」カード。仕立て上がったその日に発送が開始する商品にお付けします。
あなたのための一着に、カードを添えてお届け。
届きましたらお早目にお召し下さい。

 

 

ヒラリと風になびくセーラーカラー。
胸元は編み上げデザインで思わずドキっと。
スカートからのぞく一瞬のチラリズム。

「セーラービーチウェア」コチラからご覧頂けます

 

第四期予約受付決定!!(そろそろ納期限界です!)